このテキ・反省文
あるいは、有益な批評サイトを作るにあたり


「このテキストサイトがすごい!」は、2ちゃんねるの「テキストサイトはここで語れ」スレッドから派生した、良質サイト発掘企画でした。

企画の肝は私が考えるに、以下の一点です。
大人数による投票形式での良サイト発掘。
数ある批評サイトの中で、この点に強い独自性があったため、「このテキ」は注目を浴び、第1回ランキング発表時には一日4000のアクセスを記録しました。

反面、企画自体が内在する問題点、その他もろもろの理由により、運営に支障が出始め、今月の頭に運営が続行不能に陥りました。その点に関して評者内の意見を聞いたところ、閉鎖やむなしという結論に達し、今筆を取る段に至りました。
なぜ「このテキ」は駄目だったのか?
冷静かつ客観的にこの点を分析し、以後、有益な批評サイトを作るにはどうすればいいのかを私なりに考察し、「このテキ」の結論に変えさせていただきたいと思います。



■問題点1
「活動が全てボランティアで行われていた」

「このテキ」の評者はだいたい20人でした。
評者は毎月、20程度のサイトを読み、それを順位付けすることでランキングが決定されます。
当初はほとんど100%の人が、期限内に投票を提出していたのですが、2回、3回と重ねるごとに締め切りが守られなくなり、投票率も下がってきます。
その理由として主に挙げられていたのは、「多忙」というものでした。
多忙という理由の裏には、このテキの活動が生活の優先順位の中でかなり下にあることを意味します。

「このテキ」の評者活動を支えていたのは、「テキストサイト界に風穴を開けたい」というボランティア精神でした。ただ、このような長期活動において、ボランティア精神というのは時間とともに風化していきます。その結果が、投票率の低下を招きました。

これは何も内部告発をしているわけではなく、誰しもが陥る当たり前のパターンであり、評者に「やりがい」を提供できなかった管理人のミスであると考えます。
本来、「やりがい」の代わりに現実世界においては対価としてギャラが支払われますが、資金力のない一個人である私にとっては、必死に「やりがい」を提供する努力を行うしかありませんでした。そして、それは私の能力の限界を超えていました。



問題点2
「毎月行われる投票」

毎月投票を行う、というのも、評者を苦しめた要因のひとつでした。
まず、推薦するサイトが見つからない。これにより、ノミネートの段階でサイトが集まらないということもままありました。
次に、投票する手間が毎月かかる。これは問題点1で述べた通りです。

外部から見れば、評者の怠慢だと見てとれる向きもあるでしょうが、社会人として毎日働いている人間が、対価を得られない行為に毎月毎月数時間を費やすのは思ったよりも大変だったようです。これに関しても、対価としての「やりがい」を提供できなかった私に原因があります。

1ヶ月という頻度は、読者を留めるためという理由で設定されましたが、それが破綻を早める諸刃の刃でもあったわけです。



問題点3
「集客の限界」

「このテキ」は基本的に、月一回更新するだけのサイトとして存在する予定でした。
しかし、それで読者が定期的に読んでくれるのかといった不安ももちろんありました。

その不安を解消するために企画したものが、「テキスト・コンヴェンション」であり、「テキスト製作工房」だったわけですが、前者は応募テキストのレベルの低さや組織票といった問題、後者はインタビューに応じてくれる管理者がほとんどいない、といった問題に直面し、読者を充分ひきつけられるコンテンツとは程遠いものになってしまいました。

また、過度に中立性を取り、管理人のキャラクターを極力排除したことで、コンテンツとして面白いものではなくなってしまったことも付け加えておきます。

結果として、「このテキ」は集客の面で非常な難を抱え、本来の「テキストサイト界に風穴を」といった目的からは程遠いものになってしまいました。



以上の問題点を踏まえ、私は以下のように考えます。

■ノーギャラでこの種のサイトを運営する場合、対価としてやりがいを提供しなければならないが、それは非常に難しい。
■毎月という頻度でこの種のサイトを運営することには無理がある。
■なお、上記の2点は、管理人が有能だった場合、克服できうる範囲の問題である。

ここから導き出される、有益な批評サイトのモデルを私は3つ考えました。



サイトモデル1
「少人数で行う」

批評サイトを少人数で行えばいい。ただし、1人、2人では主観で終わってしまう可能性があります。理想は3〜5人と考えます。
この手法をとることで、フットワークの軽い更新が行えますし、何より「やりがい」が程よく提供されると考えます。



サイトモデル2
「ギャラを支払う」

評者にギャラを支払う形式ならば、「このテキ」のような毎月投票のサイトも実現するはずです。
今後のインターネット人口の増加に伴い、テキストサイト界はますます拡大をするでしょうし、その読者の量も今の10倍、20倍になるはずです。個人のサイトが一日1万、2万は当たり前という時代が必ずくると私は思います。
そこに目をつけた企業などがスポンサーとなり、ギャラ制の多人数批評サイトが現れるのではないか、とも考えます。1万でしたら、充分広告費で元手が取れますし。ただ、このタイプは個人運営で行うのは不可能に近いです。



サイトモデル3
「月1のスパンを長くする」

そもそも、「このテキ」のモデルである「このミス」は、年末に年一回発売されるだけのものでした。これを「このテキ」にも順用すればいいのです。毎年毎年、年末に評者を集め、その年に出てきたサイトをランキングづけすることで良質サイトを発掘する。年1回程度でしたら、評者の負担もさほど問題にならないはずです。



こんなところでしょうか。恐らく、この3モデルでしか、多人数批評サイトは作れないと思います。
理想を掲げるのはたやすいが、その実行は難しい。
この当たり前の真理を、つくづく痛感させられた5ヶ月でした。
「このテキ」を踏み台にし、轍を踏んで、有益な批評サイトが登場することを願ってやみません。

長くなってしまいましたが、以上をもちまして、「このテキ」の反省とさせていただきます。
今までどうもありがとうございました。














[PR]初回鑑定無料キャンペーン中!:多ジャンルのプロ占い師による本格鑑定。